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第17話 暗殺の危機

Auteur: 月歌
last update Date de publication: 2025-11-27 19:35:38

アーサーの母、マリアはローズティーを優雅に飲みながら口を開いた。

「アーサーは生まれた時から、暗殺の危機に晒される運命だったの」

マリアは一度言葉を切り、カップをソーサーに置いた。

「今は病床にある王……私の夫ですが、元々異性との関係に淡白な方で、正妃を迎えても子供ができなかったの。子ができぬことを案じた側近のものが、王の興味を惹きそうな女性を身分かまわず集めたの。下級貴族の出自の私も、その一人だった」

マリアは言葉を続ける。

「そして、王は私を寵愛してくださって、アーサーが生まれたの。側室で子供を産んだのは私だけだった」

マリアは過去を思い出しているのか、憂いを含んだ瞳をそっと閉じて言葉を切った。その言葉を引き継いだのが、蓮だった。

「なるほど、よくある話だな」

蓮は腕を組む。

「それで、子供のない正妃が危機を感じてアーサーの暗殺を図ったか。ありきたりな、つまらない権力争いの話だ」

「蓮!」

智也は、あけすけな蓮の言葉に名を呼んで制した。蓮は智也をちらりと見ると、智也の意を汲んで黙ってくれた。マリアは瞳を開くとそっと蓮に笑いかけた。

「いいのよ。魔法使いさんは、正直な方なのね」

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